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OpenAI「GPT-Image-2.5」発表|旧gpt-image-2・Gemini「Nano Banana 2」と料金・速度・品質を実測比較
OpenAIが2026年9月8日、ChatGPTの画像生成を ChatGPT Images 2.5 へ更新し、同時にAPI向けの新モデル GPT-Image-2.5 Flare と GPT-Image-2.5 Sunburst を公開しました。
発表の要点は次の4つです。
- Flare はgpt-image-2より高品質で、生成レイテンシを50%削減。トークン単価はgpt-image-2と同じ
- Sunburst は編集の精密さを重視した上位モデルで、生成時間は長い
- 品質設定に
xhighとmaxが追加され、出力サイズは固定3種から 任意解像度(幅・高さは16の倍数、比率1:3〜3:1、1辺最大3840px)へ拡張 - ChatGPT側には手描き入力の「Sketch」、部分指定編集、ポスター等のテンプレートが追加
この記事では、公式の料金体系を整理したあと、新しいFlare・旧gpt-image-2・GoogleのGemini最新画像モデル(gemini-3.1-flash-image、通称Nano Banana 2)の3つを同じ条件で15枚ずつ生成し、1枚あたりの実額・生成時間・プロンプト忠実度を比較します。
1. 公式料金:OpenAIは「トークン課金」、Googleは「1枚いくら」
まず課金体系そのものが違います。OpenAIの画像モデルは入力・出力トークン数で課金され、Googleは解像度ごとに1枚の価格が決まっています。
OpenAI(100万トークンあたり)
モデル | テキスト入力 / キャッシュ | 画像入力 / キャッシュ | 画像出力 | 位置づけ |
|---|---|---|---|---|
gpt-image-2.5-sunburst | $5 / $1.25 | $8 / $2 | $30 | 新・上位(編集精密) |
gpt-image-2.5-flare | $5 / $1.25 | $8 / $2 | $30 | 新・既定(高速) |
gpt-image-2 | $5 / $1.25 | $8 / $2 | $30 | 旧フラッグシップ |
gpt-image-1.5 | $5 / $1.25 | $8 / $2 | $32 | 旧世代 |
gpt-image-1-mini | $2 / $0.20 | $2.5 / $0.25 | $8 | 廉価帯 |
gpt-image-1 | $5 / $1.25 | $10 / $2.5 | $40 | 初代 |
2.5世代の単価はgpt-image-2と完全に同じです。つまり 「1枚いくらになるか」は、その画像を出すのに何トークン消費するかで決まります。ここが後半の実測で効いてきます。
Google Gemini(1枚あたり・Standard)
モデル | 1K | 2K | 4K | 位置づけ |
|---|---|---|---|---|
gemini-3-pro-image(Nano Banana Pro) | $0.134 | $0.134 | $0.24 | 上位 |
gemini-3.1-flash-image(Nano Banana 2) | $0.067 | $0.101 | $0.151 | 推奨・汎用 |
gemini-3.1-flash-lite-image | $0.0336 | — | — | 最安・1Kのみ |
gemini-2.5-flash-image(初代Nano Banana) | $0.039 | — | — | 旧世代 |
Geminiの画像生成は有料ティアのみ(無料枠なし)です。価格は解像度で決まり、プロンプトの複雑さで変動しません。見積もりは簡単ですが、後述のとおり「安い設定で出す」という逃げ道もありません。
2. 比較方法
「ざっくり傾向をつかむ」目的の軽量計測です。条件は次のとおりです。
- 対象3モデル:
gpt-image-2.5-flare(新・既定)/gpt-image-2(旧)/gemini-3.1-flash-image(Google推奨の最新) - 5つの評価軸 × 各3回 = 1モデル15枚、合計45枚
- サイズは全モデル1024×1024。OpenAIは
quality: "medium"、Geminiは1K指定(品質パラメータなし) - 価格はAPIが返す消費トークン数(
usage)に公式単価を掛けて算出。Geminiは公式の1枚価格 - 速度は1リクエストの往復時間。最大・最小を除いた中央値寄りの平均(trimmed mean)
- 逐次実行:並列に投げると自分が輻輳源になるため1枚ずつ。時刻の偏りを避けるため反復を外側・モデルを内側で回転
- 品質はファイル名を乱数化し、どのモデルの出力か分からない状態で0〜2点のルーブリック採点(ブラインド)
評価軸は業務利用で実際に困る場面から選びました。
軸 | 指示の要点 | 見るもの |
|---|---|---|
A1 日本語文字 | バナーに「AI電話受付 導入事例」を大きく、他の文字なし | 日本語の字形崩れ・余計な文字 |
A2 図解 | Call→AI→Bookingの3ステップ図、ラベル以外の文字なし | 構造・ラベル・余計な要素 |
A3 写実 | 白いマグ、左からの自然光、背景のPCはぼかす、文字なし | 写実性と細かい指示の遵守 |
A4 数量 | 赤いカップ3個・青いカップ2個ちょうど、他の物なし | 数のカウント |
A5 参照編集 | 参照写真のマグだけ深緑に、他は一切変えない | 編集の一貫性(2.5の主張) |
参照編集の元画像は、比較対象でないgpt-image-1-miniで1枚だけ生成し、3モデルに同じものを渡しました。
3. 結果①:同じ「medium」でもFlareの消費トークンはgpt-image-2の4分の1
まず価格です。トークン単価が同じなのに、1枚あたりの実額は4倍近く違いました。
モデル | 画像出力トークン(平均) | 1枚あたり実額(生成) | 1枚あたり実額(参照編集) |
|---|---|---|---|
gpt-image-2.5-flare | 439 | $0.0135 | $0.0216 |
gpt-image-2 | 1,756 | $0.0530 | $0.0610 |
gemini-3.1-flash-image | 1,120(画像分) | $0.0670 | $0.0670 |
gpt-image-2は medium 指定で1枚約1,756トークンを消費しますが、Flareは同じ medium 指定で約439トークンでした。単価は同じなので、Flareは同じ設定でgpt-image-2の約4分の1のコストになります。
参照編集では入力画像分(1024トークン × $8)が上乗せされるため、OpenAI側は生成より少し高くなります。Geminiは入力画像があっても1枚価格が変わりません。
注意点として、2.5世代では品質設定が low / medium / high / xhigh / max の5段階になりました。今回は medium 同士を並べましたが、2.5の「medium」が旧世代の「medium」と同じ処理量を指すとは限りません。後述の品質採点で、この安さが品質を犠牲にしていないかを確かめます。
4. 結果②:Flareは旧モデルの3.5倍速、公称「50%削減」を上回る
生成時間(1枚あたり・trimmed mean・n=15)です。
モデル | 平均 | 最短〜最長 |
|---|---|---|
gpt-image-2.5-flare | 11.8秒 | 8.2〜16.2秒 |
gpt-image-2 | 41.2秒 | 37.2〜45.5秒 |
gemini-3.1-flash-image | 10.5秒 | 9.1〜14.4秒 |
gpt-image-2の41秒に対してFlareは12秒弱で、時間にして約71%削減、3.5倍速でした。公称の「50%削減」は medium 条件では余裕で再現しています。ただし前節のとおり消費トークンも4分の1になっているので、「同じ処理量で速くなった」のか「処理量を減らして速くなった」のかは、この計測だけでは切り分けられません。
Geminiは全軸で10秒前後と安定しており、速さではFlareと同等です。旧gpt-image-2だけが1枚40秒台で、対話的に使うには待ち時間が目立ちます。
5. 結果③:品質は3モデルとも実用域、得意・不得意がはっきり分かれる
ブラインド採点の結果です(各軸3枚 × 2点満点 = 6点、合計30点)。
軸 | gpt-image-2.5-flare | gpt-image-2 | gemini-3.1-flash-image |
|---|---|---|---|
A1 日本語文字 | 6 | 6 | 4 |
A2 図解 | 4 | 4 | 6 |
A3 写実 | 3 | 6 | 3 |
A4 数量 | 6 | 6 | 4 |
A5 参照編集 | 6 | 4 | 6 |
合計 /30 | 25 | 26 | 23 |
合計点はほぼ横並びですが、内訳を見ると各モデルの癖が出ています。
日本語文字:OpenAIは2モデルとも全問正解、Geminiは字形は正しいが余計な要素

「AI電話受付 導入事例」の8文字は、9枚すべてで字形の崩れがありませんでした。日本語の文字描画は3モデルとも実用レベルです。差が出たのは指示の遵守で、Geminiは3枚中2枚がバナーをブラウザ画面のモックアップに入れ、さらに「AI」というアイコン文字を足しました。「他の文字なし」という指示に対しては減点です。
図解:Geminiが最も素直、OpenAIは「1・2・3」の番号を勝手に足す

3枚のカードと矢印、Call / AI / Bookingのラベルは9枚すべてで正しく出ました。ただしOpenAIの2モデルは3枚中2枚ずつ、指示していないステップ番号「1・2・3」を追加しています。図解で「ラベル以外の文字を入れない」を守ったのはGeminiだけでした。
写実:旧gpt-image-2が最も指示に忠実、Flareは"盛る"

写実性そのものは3モデルとも高いのですが、細かい指示の遵守で差が出ました。gpt-image-2は3枚とも「背景のPCをぼかす」「余計な物を置かない」を守っています。一方、FlareとGeminiは3枚とも、指示にないコーヒー・観葉植物・ノート・ペンを足し、PCの画面もはっきり描きました。見栄えは良いのですが、「指示どおりの商品写真」が欲しい用途では手戻りになります。Flareは速度と価格を大きく改善した反面、この軸では旧モデルより忠実度が落ちています。
数量:OpenAIは全問正解、Geminiは1枚だけ数を外す

「赤3個・青2個」は、OpenAIの6枚がすべて正解。Geminiは3枚中1枚が赤4個になりました。
参照編集:FlareとGeminiは「深緑」を再現、gpt-image-2はくすんだ緑

「マグだけ深緑にして他は変えない」という編集は、9枚すべてで机・光・PC・構図が参照画像と一致しました。3モデルとも編集の一貫性は高いです。差は色で、Flareは3枚とも指示どおりの深緑、Geminiも3枚とも濃い緑でしたが、gpt-image-2は3枚中2枚がくすんだセージグリーンにとどまりました。2.5世代が主張する「編集の改善」は、この軸では確認できました。
6. 同じ1枚をいくらで買うか
品質合計点を15枚分の総額で割ると、費用対効果の目安になります。
モデル | 15枚の総額 | 品質合計 | 1枚あたりの傾向 |
|---|---|---|---|
gpt-image-2.5-flare | $0.226 | 25 | 最安・最速級・品質ほぼ同等 |
gpt-image-2 | $0.819 | 26 | 指示に最も忠実だが遅く高い |
gemini-3.1-flash-image | $1.005 | 23 | 速いが1Kで最も高い・図解に強い |
今回の条件では、Flareは旧gpt-image-2の4分の1の費用・3.5倍の速さで、品質はほぼ同等でした。既にgpt-image-2を使っている経路は、モデル名を差し替えるだけで恩恵を受けられます。
一方で用途別に見ると、次のような選び分けが考えられます。
- 細かい指示を厳密に守らせたい商品写真:旧gpt-image-2の忠実度が最も高かった。Flareで足りない場合は
high以上の品質設定を試す価値がある(今回は未計測) - 図解・ラベル入りの説明図:Geminiが余計な文字を足さず最も素直だった
- 日本語見出し入りのバナー:OpenAIの2モデルが安定。Geminiは字形は正しいが構図を勝手に変えることがある
- 参照画像の部分編集:FlareかGemini。gpt-image-2は色の再現が弱い
7. 計測の限界
- n=3の軽量計測です。1枚の外れ値で採点が2点動きます。傾向の把握には足りますが、モデル間の1〜2点差は誤差の範囲と読んでください
- OpenAIは
mediumのみを計測しました。high/xhigh/maxにすると消費トークンと品質の両方が変わります。Sunburstも今回は対象外です(動作確認でlow指定1枚のみ生成し、Flareと同じ196トークン・約$0.006でした) - Geminiは1Kのみ。2K・4Kの価格差と品質差は見ていません
- 採点は編集部のAI(Claude)によるブラインド評価で、人間の審美評価ではありません。文字・数・構図などの客観的な項目に絞ったルーブリックです
- 空いている時間帯の単一リージョンからの計測で、ピーク時の挙動やテール遅延は評価していません
- Geminiの出力はJPEG、OpenAIはPNGで返るため、ファイルサイズの比較は行っていません
8. まとめ
- OpenAIは2026年9月8日、ChatGPT Images 2.5 と、API向けの GPT-Image-2.5 Flare / Sunburst を公開。トークン単価はgpt-image-2と同じで、品質設定に
xhigh/max、任意解像度が追加された - Flareは同じ
medium指定でgpt-image-2の約4分の1のトークンしか消費せず、1枚$0.0135。生成時間は41秒→12秒弱の 約71%削減(3.5倍速) で、公称の「50%削減」を上回った - ブラインド採点の合計はFlare 25・gpt-image-2 26・Gemini 23で ほぼ横並び。ただしFlareは写実で余計な物を足す傾向があり、旧モデルの忠実度には届かない
- Gemini(Nano Banana 2)は1Kで1枚$0.067と今回最も高いが、10秒前後で安定し、図解と参照編集が得意。日本語の字形も崩れないが、指示外の構図や文字を足すことがある
- 課金体系はOpenAIがトークン課金、Googleが1枚固定。OpenAIは品質設定でコストを下げられる自由があり、Googleは見積もりが単純
画像生成APIの選定は「どれが一番きれいか」ではなく、自社の用途で守らせたい指示(文字・数・構図・編集範囲)を決め、その条件で数枚ずつ出して比べるのが確実です。今回の45枚はその出発点として、Flareが「速くて安い既定」に十分なりうること、そして忠実度の軸ではまだ旧モデルやGeminiに譲る場面があることを示しています。
出典(一次情報)
- Introducing ChatGPT Images 2.5 | OpenAI
- Introducing GPT Images 2.5 in the API and ChatGPT | OpenAI Developer Community(公式アナウンス)
- Pricing | OpenAI API
- Image generation | OpenAI API
- GPT-Image-2.5 Sunburst Model | OpenAI API
- Gemini Developer API Pricing | Google AI for Developers
- Image generation with Gemini | Google AI for Developers
- 実測値は編集部が2026年9月9日にOpenAI Images API / Gemini APIを直接呼び出して取得(3モデル × 5軸 × 3回 = 45枚)
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AI・システム開発のプロフェッショナルチームです。AIエージェント・業務自動化・Webシステム開発などを手がけています。



